建設現場や解体工事で大量に出るコンクリートがら。「そのまま処分すると問題があるのはわかるけど、どうすればいいの?」と思っていませんか? 実は、適切な処理をすれば、環境に優しく、コストダウンや資源の有効活用にもつながるんです。
- コンクリートがらの基本的な情報
- お得なリサイクル方法
- 処分にかかる費用
- 安心して相談できる業者の選び方
この記事では、事業者の皆様が知りたい情報をまとめて解説します。「環境保全もコスト管理も両方大切にしたい」とお考えの事業主の皆様に、きっと役立つ情報が見つかります。
建設・解体現場で発生するコンクリートがら、どうしてますか?
建設や解体作業で大量に発生するコンクリートがらは、適切に処分・リサイクルしなければ環境や法的な問題に発展します。まずはその正体やリスクを理解しましょう。
コンクリートがらとは何か?その特徴と発生原因
- 建物の解体や改修工事などにより発生する使用済みコンクリートの破片
- 重量があり再利用が可能な点が特徴
- 発生原因は「住宅やビルの解体工事」「道路の補修作業」「土木工事における構造物の撤去」
国土交通省の調査によれば、建設工事に伴って発生する建設副産物のうち、「がれき類」は相当な量に上り、その有効活用が推進されています。
※参考:建設リサイクルを取り巻く近年の 社会情勢の変化とこれまでの取組(国土交通省)
コンクリートがらの放置が招くリスク
コンクリートがらを放置すると、環境汚染や不法投棄、事故のリスクが高まります。
特に、不法投棄は廃棄物処理法違反として罰則の対象となり、法人には最大3億円の罰金が科される可能性があります。また、周囲に粉じんや破片が飛散すれば近隣住民とのトラブルにも発展します。処分の遅延が工期にも影響を与えるため、専門業者への早期委託が重要です。
エーエムティーでは、LINEやメールで迅速に対応し、現場状況に合わせた柔軟な対応が可能です。
適切な処分が求められる背景と法的義務
建設現場で発生したコンクリートがらは、「廃棄物処理法」により産業廃棄物として厳格に管理することが義務づけられています。特に事業者には、処理責任とマニフェストによる管理が法律で定められており、違反時には行政処分や刑事罰が科される可能性もあります。
さらに、SDGsやカーボンニュートラルの観点からも、リサイクルによる資源循環が社会的要請となっています。適法かつ持続可能な対応を実現するためにも、信頼できる収集運搬業者と提携することが欠かせません。
まず確認!コンクリートがらは「がれき類」という産業廃棄物
コンクリートがらは法律上「がれき類」という産業廃棄物に分類されます。この分類を理解することで、正確な処分手続きを進めることができます。
「がれき類」とは?法的な分類と定義
- 主に建設業において工作物の新築、改築、または除去に伴って発生する
- コンクリートの破片、アスファルトの破片、レンガの破片、その他これらに類する無機性の不要物を指す
- 産業廃棄物20品目の一つ
- 破砕処理などを施すことで路盤材や再生骨材として再利用できる
特に、コンクリートがらは再生砕石などの資材として再利用が進んでおり、埋立ではなくリサイクルが推奨されています。
産業廃棄物としての管理義務
産業廃棄物であるコンクリートがらを適切に処理するためには、排出事業者が収集運搬・処分業者と契約を結び、マニフェスト(産業廃棄物管理票)によってその処理経路を記録・管理する必要があります。
一般廃棄物との違いと混同しないためのポイント
一般廃棄物とは家庭から出るごみや事務所からの通常ごみなどで、コンクリートがらのような「がれき類」とは明確に区別されます。もし一般廃棄物として誤って処理すると、自治体からの指導や処分命令を受ける可能性があります。
排出源が事業活動であること、物理的性状が硬質であることなどが判別ポイントです。混同を避けるためには、処理業者との契約書に記載されている分類内容をよく確認し、必要であれば専門業者に相談するのが安全です。
発生、処理、リサイクル完了までの基本的な流れ
コンクリートがらは、発生から処理、再資源化まで一連のプロセスを経て再利用されます。各段階の正確な対応がコストや環境負荷に影響します。
現場での分別と一時保管の方法
コンクリートがらは発生時に他の廃棄物と分別し、適切に一時保管することが重要です。
まず、現場で木材や金属、アスファルトと分けてストックヤードに保管します。さらに、雨水による汚染を防ぐためのシート掛けも有効です。
分別が不十分な場合、再生処理に手間がかかり、リサイクル費用も増加します。当社では、現場の保管状況に応じた収集プランを提案可能です。
処理施設への運搬と中間処理
収集されたコンクリートがらは、以下のプロセスを経て、建設資材として再び市場に流通します。
- 運搬
- 産業廃棄物収集運搬の許可を有する業者によって中間処理施設へ
- 中間処理
- 破砕・選別・磁力選別などを通じて再利用可能な素材が分離される
- 加工
- 再生砕石として使用できる品質まで加工される
リサイクル製品への再生と最終用途
中間処理を終えたコンクリートがらは、主に再生砕石として建設現場や道路整備に利用されます。粒度や強度に応じて「RC-40」や「RM-40」などの規格に分類され、再生品として品質保証が行われるのが特徴です。国土交通省は、公共工事において再生資源の利用を推進しており、再生コンクリート製品としても活用されています。リサイクルを適正に行うことで、資源の循環利用とCO2排出の削減にも貢献できます。
※参考:リサイクル:建設リサイクル推進計画 – 国土交通省
積極的に活用したい!コンクリートがらのリサイクル方法と用途
コンクリートがらは、ただ処分するだけでなく、再資源化によって建設資材として再利用することが可能です。ここでは具体的なリサイクル方法と活用事例を紹介します。
再生砕石としての再利用方法
コンクリートがらは、破砕・選別処理を経て「再生砕石」として生まれ変わります。再生砕石とは、粒度をそろえて製品化された砕石で、RC-40やRM-40といった規格品として販売されます。
これらは道路の路盤材や駐車場整備などに使われており、積極的な再利用が推奨されています。再生砕石は天然砕石よりも価格が安く、資源の有効活用とコスト削減の両立が可能です。
路盤材や埋戻し材への活用事例
路盤材や埋戻し材としての利用は、再生砕石の最も一般的な用途です。
具体的には、道路整備における下層路盤材や、水道管工事後の埋戻し材として活用されています。これにより、天然資源の使用量を削減できるだけでなく、運搬距離を抑えることでCO2排出量の削減にも貢献しています。再生資材を導入することで環境配慮型の工事が実現可能です。
再生コンクリート製品への加工と展望
再生コンクリートは、粉砕したコンクリートがらを再びコンクリート製品の原料として使用したものです。現在は歩道ブロック、境界ブロック、擁壁材などでの使用が進められており、再生骨材の品質向上により高強度な製品も登場しています。
国土交通省は建設リサイクルを推進しており、再生骨材の使用割合を高める目標を掲げています。今後は、より広範な建築分野での再生コンクリートの採用が期待されています。
※参考:報道発表資料:「建設リサイクル推進計画2020 ~「質」を重視するリサイクルへ~」の策定について – 国土交通省
処分・リサイクルにかかる費用はどれくらい?
コンクリートがらの処分やリサイクルには一定の費用がかかります。費用の内訳を正しく理解し、コストを抑えるポイントを知ることが重要です。
コンクリートがらの処理費用の目安
コンクリートの性状(鉄筋の有無など)、分別状況、運搬距離、中間処理の方法などによって変動します。また、積込作業の有無や現場のアクセス性によっても追加費用が発生する場合があります。
- 1キロあたり:150円
- 1立方メートルあたり:20,000円
コンクリートの回収費用は、重さや量、比重によって変わります。お気軽にお見積もりをご依頼ください。

処分費とリサイクル費の違い
- 処分費
- コンクリートがらを埋立処分する際に発生する費用
- 最終処分場の使用料や運搬費が含まれる
- リサイクル費
- 中間処理施設での破砕・選別などにかかる費用
- 再生砕石などの再資源化を前提
リサイクル費のほうが割高に見えることもありますが、埋立処分に比べて環境負荷が低く、再資源としての活用価値があるため、長期的にはコストパフォーマンスに優れます。自治体によってはリサイクル率の報告義務があるため、企業の信頼性向上にもつながります。
費用を抑えるためのポイントと助成制度
費用を抑えるためには、コンクリートがらが発生した時点で、他の廃棄物としっかりと分別することが最も重要です。分別が適切に行われていれば、その後の処理の手間が省け、結果的に処理にかかる費用を低く抑えることができます。
また、公共工事や大規模なプロジェクトにおいては、自治体によってはリサイクル費用に対する補助金制度を利用できる場合があります(具体的な助成金の金額や申請条件については、各自治体の環境局にお問い合わせください)。事前に制度の有無を調査し、計画的に活用することがコスト削減に直結します。
失敗しない!処理業者・リサイクル業者の選び方
業者選びは処理の適正さとコスト、そして法令遵守の面で非常に重要です。信頼できる業者を見極めるポイントを知っておきましょう。
優良業者を見極めるチェックポイント
優良業者を選ぶためには、以下の点をチェックしましょう。
当社は成田市・匝瑳市など5市町で許可を持ち、コンクリートがらは県内の総合中間処理工場に運搬しております。
業者選びでよくあるトラブルと対策
業者選びでよくあるトラブルには、「マニフェスト未発行」「料金の事後請求」「無許可業者による回収」などがあります。これらはすべて排出事業者にも責任が及ぶ可能性があります。
- 契約前に許可証の確認
- 書面での見積・契約
- 処理内容の明文化
廃棄物処理は一度依頼して終わりではなく、継続的な確認と管理が欠かせません。
委託契約書やマニフェストの確認ポイント
- 処理物の種類
- 処理方法
- 収集運搬経路
- 費用
- マニフェストの管理方法
また、マニフェストには処理日時・処理業者名・数量が正確に記載されているかを必ずチェックし、保管義務(5年間)も忘れずに守ることが重要です。管理体制が整っていれば、行政からの監査にもスムーズに対応できます。
トラブル回避!コンクリートがら処理の注意点
トラブルを防ぎ、法令を遵守したコンクリートがらの処理を行うには、細かな注意点を押さえることが大切です。
違法投棄を避けるための管理体制
違法投棄は環境汚染だけでなく、事業者の社会的信用を失う重大なリスクです。そのため、業者が適正に処理しているかを確認する「排出事業者責任」が重要になります。
管理体制の整った業者では、マニフェスト管理や写真付きの処理報告などで透明性を確保しています。これらの確認が、違法投棄リスク低減につながります。
※参考:排出事業者責任の徹底について | 環境再生・資源循環 | 環境省
混入物や危険物がある場合の対処法
コンクリートがらには、鉄筋やアスベスト、木材などの異物が混入することがあります。
とくにアスベストは「特別管理産業廃棄物」に指定されており、専門の処理業者への委託が義務づけられています。混入物がある場合は、解体前に事前調査を実施し、分別処理の方針を立ててから廃棄する必要があります。
調査の際は、環境省の「建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル」を参考にするのが安全です。
※アスベストの処分の詳細につきましては、こちらの記事で詳しく解説しています。
マニフェストの記載ミスによるリスク
マニフェストの記載ミスは、処理実績と帳簿の整合が取れず、監査時に違反と判断される恐れがあります。
特に数量の誤記や処理業者名の誤記は頻発するミスであり、確認不足が原因となります。信頼できる業者と連携し、記載内容の確認・報告体制を整えることで、トラブルのリスクを最小限に抑えることができます。
まとめ
コンクリートがらの処理は、法律・環境・コストの観点から適切な対応が求められます。
処分とリサイクルの違い、費用の目安、業者の選び方などを正しく理解することで、持続可能な廃棄物管理が実現できます。
お気軽にお問い合わせください
有限会社エーエムティーでは、千葉県の産業廃棄物収集運搬業の許可を持ち、365日対応、LINEでのやりとり、柔軟な料金体系など、現場に即した支援が充実しています。
成田市・匝瑳市・旭市・富里市・多古町でコンクリートがらの処理にお悩みの企業様は、まずはお気軽にお問い合わせください。